旧暦10月の出雲は神在月、全国の神々を迎えての大祭

出典:散歩と旅を楽しむ


出雲大社の祭神である大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)は、「出雲の国造りをし、日本誕生の礎を築いた国津神の主宰神」とされています。ヤマタノオロチを退治した須佐之男命(すさのおのみこと)と並び、「古事記」「日本書紀」の神話に登場する代表的な神です。「古事記」では須佐之男命の六代後の子孫、「日本書紀」では須佐之男命の子ともされています。
高天原を治めていた天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、二人の神を出雲の稲佐の浜に向かわせ、武力攻略を試みます。大国主大神は「国譲り」を条件に、出雲に神殿を与えられ、各地域を国津神に守らせました。大国主大神は年に一度、日本各地の八百万の神々を出雲大社に集め、年の報告や相談などをしたといわれています。


1. 神無月とは「神のいない月」ではない「神の月」

10月になると暑さも収まり、すっかり秋めいて、過ごしやすくなります。食欲の秋、スポーツの秋、紅葉も始まり、行楽の季節です。10月には行事、イベントがたくさんあります。

2024年10月15日は旧暦九月十三日で、夜空には満月よりも少しだけ欠けた月が現れる「十三夜」です。平安時代の醍醐天皇の延喜19年(919年)に、清涼殿で月見の宴を催されたのが初めといわれている「後の名月」です。「中秋の名月」とあわせて、ふたつの名月の片一方だけ見るのは「片見月」といって、良くないこととされています。

ハロウィンは古代イギリスのケルト族の、新年の始まりと冬の季節の始まりを祀る信仰で、11月1日のサウィン祭が起こりでした。19世紀の移民により、アメリカに定着しはじめ、日本には戦後に伝わりました。1970年代にはキデイランドがハロウィン商品の販売を開始し、1990年代後半よりのイベント、ディズニー・ハロウィンなどで広く普及しました。10月31日のハロウィンは、クリスマスなどと同様に、日本でのハロウィンの催しの宗教的色彩は薄いものです。

旧暦10月の「神無月(かんなづき)」は、新暦では10月下旬から12月上旬となります。2024年では11月1日から11月30日にあたります。
神無月の「無」は「ない」ではなく、連体助詞「の」にあたるため、神無月の意味は「神の月」です。同じく6月の「水無月」の「無」も、「水の月」となります。日本各地の八百万の神が、この月に出雲に集まり、各地の神様が留守になるため「神無月」ともいわれる説は、「神無」を「神が不在」と解釈する民間語源で、このほかにもさまざまな伝承があります。
神が不在のため諸社に祭りのない月である「神無月」や、雷の鳴らない「雷無月(かみなしづき)」や、その年に新しくとれた穀物でお酒を造る「醸成月(かみなしづき)」、稲を刈る「刈稲月(かりねづき)」という説もあります。

出典:Oggi.jp
出典:日本気象協会 tenki.jp

ハロウィンについて詳しく解説!




和菓子 坂根屋 紅白餅入り出雲ぜんざい 5個
縁結びで有名な出雲大社はぜんざいの発祥地、創業150年の坂根屋が作るぜんざいは出雲産大納言小豆を使ったレトルトパックのぜんざいと、奥出雲のもち米を使った紅白餅のパックの詰め合わせ。



原寿園 神在餅(じんざいもち)
ぜんざい 餅入り 出雲ぜんざい×3袋
出雲ぜんざいは、出雲地方の「神在(じんざい)餅」に起因しています。旧暦の10月に全国の神々が集まり「神在祭(じんざいさい)」が執り行われております。


2. 全国の神々が集まる出雲は「神在月」

出典:出雲市(島根県)の旅行記・ブログ by satobuさん【フォートラベル】
出典:年に一度しか買えない希少な出雲そば「神在月」|本田屋

出雲大社(いづもおおやしろ)」は日本で最も古い神社のひとつとして知られ、「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」が祀られています。縁結びの神や福の神として名高く、毎年多くの参拝者が訪れます。出雲大社では旧暦の10月に「神在祭(かみありさい)」が行われ、全国の八百万(やおよろず)の神々が集まるとされています。日本中の神々が一斉に出雲に集まるため、この月は全国的に「神無月」と呼ばれていますが、出雲では逆に「神在月(かみありづき)」とされます。
神在祭の期間中、出雲大社は神々が集い、縁を結ぶための場となります。そのため、縁結びの祈願をする人々にとっては、神聖なエネルギーを感じることができる特別な機会です。国譲り神話の舞台にもなっている稲佐の浜(いなさのはま)は、出雲大社から徒歩15分ほどのところにあり、夕暮れ時には浜に浮かぶ弁天島のシルエットが、神秘的な空間を作り出します。日本創生の神々が集まる場所で、神様のパワーを授かれますようにお祈りください。

出雲そば(いずもそば)は、出雲地方で広く食べられる郷土料理の蕎麦です。日本三大蕎麦(わんこそば、戸隠そば)の一つです。江戸幕府第3代将軍徳川家光から信濃国松本藩の城主だった松平直政が、出雲国松江藩への国替えを命じられ、そば職人を伴って来たことから出雲松江地方にそばが伝わったとされています。地元出雲の人々は、神在祭の間を「お忌みさん」と呼び、神議りに支障がないよう静かに謹んで暮らすことになっています。


3. 八百万の神々を出雲の地にお迎えする儀式

神在祭は、神々をお迎えする「神迎神事(かみむかえしんじ)」から始まります。神迎神事は、全国から八百万の神々を出雲の地にお迎えする大切な儀式で、稲佐の浜で執り行われます。午後7時、浜で御神火が焚かれ、注連縄が張り巡らされた斎場の中に神籬(ひもろぎ、神を迎えるための依り代となるもの)が2本、傍らに神々の先導役となる龍蛇神(りゅうじゃじん、神々の先導役をお仕えされる御使神)が海に向かって配置され、神事が行われます。
神事が終わると、神籬は両側を絹垣(きぬがき、垣のように張りめぐらして囲うもの)で覆われ、龍蛇神が先導となり、高張提灯が並び奏楽が奏でられる中、参拝者が続き、浜から出雲大社への「神迎の道(かみむかえのみち)」を延々と行列が続きます。ここから1週間にわたる神在祭の行事が始まります。

出雲大社は「縁結びの神様」として、また「因幡のしろうさぎ神話」で有名な、大国主大神をお祀りしています。境内には、大国主大神と正妻の須勢理毘売(すせりびめ)との由緒を紹介する「縁結びの碑」があります。縁結びは男女の縁だけでなく、人々を取り巻くあらゆる繋がりのご縁を結ぶものとされ、全国から多くの人々が良縁を求めて出雲大社を訪れます。
出雲大社はその大きな「しめ縄」でも有名で、厳粛な雰囲気と自然豊かな環境が訪れる者を癒やしてくれる場所です。古くから日本神話の舞台としても知られ、国の重要文化財として多くの歴史的価値を持っています。

出典:出雲大社・日御碕【トラベルコ】
出典:出雲市【フォートラベル】

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4. 神在祭の中でもとくに注目される神事が「縁結大祭」

出典:瀧上阿珠OFFICIAL WEBSITE
出典:出雲大社 神在祭【アソビュー!】

神在祭(かみありさい)2024年11月11日・15日・17日
出雲大社から西方約1kmにある「上宮(かみのみや)」という摂社で、さまざまな重要な会議を行います。この会議を「神議り(かむはかり)」といい、日本全国の神々が集まって、翌年の縁結びや、来年の農作物の収穫などの諸事について決めるといわれています。全国から集う神々が過ごされる宿となる、出雲大社御本殿の両側にある「十九社(じゅうくしゃ)」でも連日お祭りが行われます。

縁結大祭(えんむすびたいさい)2024年11月15日・17日
祭典では、全国より集われた八百万の神々に対し、世の人々の更なる幸縁結びを祈る祝詞が奏上されます。縁結大祭では、大国主大神が参拝者一人一人の縁を結びつけるための祈祷が行われます。
縁結びの祈願をするために全国から参拝者が集まり、出雲大社は、古くから縁結びの神として信仰されています。この大祭は、大勢の人々が神の力を借りて、良縁を願うために行われます。とくに、恋愛や結婚に関する願いが叶うとされ、多くの人々が集まります。

神等去出祭(からさでさい)2024年11月17日・26日
夕刻4時、拝殿で祝詞が奏上され、神官が本殿楼門に向かい門の扉を三度叩きつつ「お立ち~、お立ち~」と唱えた瞬間に神々は神籬を離れ、出雲大社を去られます。出雲大社の神在祭はこうして終わり、神々はそれぞれの国へお帰りになります。出雲大社では、旧暦26日にも神等去出祭を執り行います。この祭典は、神様が出雲の地を去られたということを大国主大神に報告する儀式です。


5. 出雲に集まる神々の、留守役を勤める留守神

神無月 に出雲に参集せず、その土地にとどまり留守番をする「留守神(るすがみ)」がいます。例えば、「荒神(こうじん)」のような屋敷や竈(かまど)を守る神は、家を空けられないため留守役を勤めるといわれています。関東など東日本では、「恵比寿神(えびすしん)」が留守神の代表格です。そのほかに、「金毘羅神(こんぴらしん)」、「竈神(かまどしん)」、「大黒(だいこく)」や「亥子(いのこ)」の神、「道祖神(どうそじん)」などが知られています。田の神、家の神としての性格をもつもので、家や村にとどまって留守をしているそうです。

全国から出雲大社へ旅立つ神様を送り出す「神送り(かみおくり) 」の行事は、旧暦9月末または10月1日に行われます。地域の神社や各家庭では、旅立つ神様のために餅や赤飯を準備し、道中のお弁当として供えます。また、出雲への手土産として団子を作りお供えします。古くは、収穫が終わり、田の神が山へと帰るのを送る祭りだったともいわれ、地域によっては秋の収穫を神に感謝する祭でした。この時期に吹く風を「神渡し」「神送り風」と呼ぶこともあります。この強い風に乗って、神様が出雲に向かうと考えられていました。

「神送り」で出雲大社にお送りした神様のお帰りを、旧暦11月1日ごろに「神迎え(かんむかえ)」でお迎えします。出雲大社でされた縁結びの相談の心願成就を祈る人々で大変賑わいます。餅や里芋などが供えられ、赤飯とお神酒で神様のお帰りを祝います。帰途、縁起物の熊手等を買い求め、新しい年の開運繁栄を祈ります。

出典:宍戸治重のオフィシャルサイト
出典:神棚・神具の作り手 静岡木工


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6. 神無月に出雲に赴かない留守神、恵比寿神

出典:お出かけ | 今日から開運!
出典:dメニューニュース(NTTドコモ)

恵比寿講について詳しく解説!



八百万の神々が会議に出ている間、出雲地方以外の場所では神様が不在となります。その間、人々や家を守ってくれる留守神様が、えびす様です。釣り竿を片手に鯛を抱えている姿から、大漁の神様とされてきましたが、商売繁盛の神様として信仰されたり、田んぼの神様として祭られることもあります。
「えびす」は「異郷の人」という意味で、海の向こうの異なる世界からやってくる来訪神で、豊漁や海での安全をもたらすものとされていました。それが、時代とともに船での流通を守る神様となり、商業の神様へと変化していきました。エビス信仰は、漁業では豊漁と航海の守護神、農業での五穀豊穣、商業では商売繁盛の神として多くの人々の信仰を集め、恵比寿神を祀った神社が組織されました。

民間行事の恵比寿神を祭るえびす講(えびすこう)は、地域により日程や内容もさまざまです。商売繁盛を祈念する10月の「二十日えびす」は、1月の「十日えびす」とともによく知られています。
日本橋べったら市
東京都日本橋にある宝田恵比寿神社の門前で開催されるえびす講です。毎年10月20日に行われる恵比寿神祭の前日、19日にべったら市が開かれます。かつて、お供物を売る市で大根のべったら漬けが売られていたのが由来だとされています。江戸時代から続く、日本橋の秋の風物詩です。宝田恵比寿神社は商売繁盛のご利益で信じられており、えびす講の2日間には500軒近くの露店が並び、多くの人が集まります。
十日えびす
兵庫県西宮市にある西宮神社で開催されるえびす講です。西宮神社は、えびす様をお祀りする神社を取りまとめる総本山です。そんな西宮神社のえびす講は、毎年1月9日~11日に開かれます。例年、百万人近くの参拝客が訪れるほどの賑わいを見せる大きな行事です。1月10日に神社の赤門から本殿を目指して多数の男性が全力疾走する「福男選び」の神事が有名です。


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