今でも会える、かつての線路   北海道編

鉄道は列車で人や荷物を運びますが、その役目を終えると廃線と呼ばれます。かつての鉄道路線などの営業が廃止された路線です。利用客の減少や貨物輸送の終了によって路線が廃止されたり、あるいは新しい線路への付け替えによって、鉄道としての役目を終えた線路は、線路跡の空き地となり、再開発や区画整理によって跡形もなくなります。でも、中には、かつての線路を残したまま活用する方法もあるのです。「今でも会える、かつての線路」として、楽しめる観光施設・アトラクションを紹介します。


トロッコ王国美深
1964年~旧美幸線21.2㎞、宗谷本線美深駅-仁宇布1985年廃止。

旧国鉄・美幸線が昭和60年に廃止され、平成10年7月からトロッコの運行という形で鉄路がよみがえりました。
「日本一の赤字ローカル線」として全国にその名を知られ、昭和60年に廃止された旧国鉄・美幸線。その跡に平成10年からトロッコが運行しています
旧国鉄時代の鉄橋などをそのまま使用しています。
本物のレールの上を白樺や木々のトンネルをくぐり、渓谷の合間や野原を風を切って走るエンジン付のトロッコ。往復10キロ(約40分)自らの運転で走ることができるテーマパークは、全国でもここだけです。
本物のレールの上をトロッコに揺られること往復10kmの旅。
オンリーワンの体験ゾーンです。
定員 1回の運行で1~40名 (営業時間内約1時間に1本運行)
料金 大人1人1,500円(2名以上1名分/1名の場合は1,800円)/
中・高生1人 1人1,200円/小学生 1人700円/
障がい者手帳お持ちの方 各料金の10%引き/団体 各料金の10%引き(15名以上)
所要時間 約60分 (1往復)

北海道中川郡美深町字仁宇布215番地


森のトロッコ鉄道エコレール
士幌線、根室本線帯広駅-十勝三股駅78.3km、1987年廃止。

ぬかびら源泉郷から三国峠方面へ4km程、三の沢橋梁近くにある、旧国鉄士幌線跡を走る木製トロッコです。木製の線路が500m程敷かれており、大雪山国立公園内の深い森の中を往復1km、約20分走ります。
自転車を活用している足こぎトロッコで、5歳のお子様から大人の方まで簡単に運転できます。ペットも一緒に乗ることができますよ!トロッコに乗ると普段より目線が低くなり、周囲の木々が近く、そして高く感じるので自然に囲まれている爽快さが一段と違います。
線路跡に興味がある方にも自然を感じたい方にもおすすめです!

転車台操作と運転体験が出来る足こぎトロッコ
この手づくり足こぎトロッコは、廃線となった旧国鉄士幌線の鉄道を木のぬくもりで復活させ、大人も童心に返り大雪山国立公園の大自然と森林浴そして鉄道の原風景を体感できるストラップレール(鉄張りレール)の本格的木製軌道です。
尚、運転・乗車はお客様各グループでの乗車となり、スタッフは同行致しません。
2人以上の場合 小学生~大人 1人600円
3~6歳 1人300円 0~2歳無料 (1人の場合900円)

北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷三の沢


ふるさと銀河線りくべつ鉄道
旧国鉄根室本線池田駅-石北本線北見駅140.0km、池北線1910年~、第三セクター北海道ちほく高原鉄道1987年~、2006年廃止。

平成18年4月21日、明治43年国鉄網走本線開通(池田陸別間)から95年間走り続けてきた「ふるさと銀河線」が廃止され、その2年後の平成20年4月20日、観光鉄道として「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」に生まれ変わりました。陸別駅構内では、銀河線で活躍した列車を実際に運転できる「運転体験」や「乗車体験」、足こぎ式の「トロッコ」に乗ることもできます。

・運転体験(事前予約・会員登録制) ご利用希望日の60日前の午前6時から希望日2日前午前6時まで運転体験の予約申込(会員登録制)ができます。
・乗車体験・トロッコ乗車体験 運行日:第2・第4土曜・日曜(最終運行:15時30分)/GW連休(5/3〜5/5)/町内イベント時(詳細はサイトで公開)
料金:大人300円、小学生200円、幼児無料(保護者同伴)※1日乗り放題の「1日乗車券」(大人500円、小学生300円)も販売しております。
・貸切り運行 申込条件:予約方法はLコースの運転体験予約からお願いします。
・銀河コースパックセット(予約確定時のみ適用、排雪モーターカー運転体験は適用外)

北海道足寄郡陸別町字陸別原野基線69-1


三笠トロッコ鉄道
1882年~旧国鉄函館本線岩見沢駅-三笠駅-幌内駅、幌内線13.6km、1987年廃止。

北海道の開拓は鉄道によって著しい発展を遂げ、その目的は幌内炭鉱で採掘される石炭の輸送であり、後に開発される石狩炭田の豊富な地下資源開発につながるものでありました。
幌内鉄道は、石炭の輸送が直接の目的でありましたが、石狩平野を中心として北海道全域の農業や商工業の振興、生活物資の供給など重要な役割も担い、北海道開拓の礎を築き上げました。

三笠鉄道村は、三笠鉄道記念館のある「幌内ゾーン」とクロフォード公園の名称で親しまれている「三笠ゾーン」の2ゾーンで構成されています。
北海道鉄道発祥の地として歴史的遺産・文化保存のため、昭和62年にオープンしました。
本物の蒸気機関車S-304号やミニ鉄道が走り、過去に道内各地で活躍したさまざまな車両を展示しています。館内には、明治時代の貴重な資料や、大正、昭和期に実際に使用された時刻表・制服・SL部品・信号機をはじめ、「D51」や「弁慶号」などの数々のSL模型も展示しています。2階では、ありし日の幌内線や北海道の鉄道の歩みを映像で触れることもできます。
令和6年度のSL運転体験の申し込みは、4月1日からとさせて頂きます。

北海道三笠市本町971−1


小樽手宮公園
1949年~函館本線小樽駅-手宮駅2.8km、手宮線1985年廃止。

『今から143年前 (明治13年 1880年)、
北海道で初の鉄道が小樽・手宮~札幌まで開通しました。
その歴史的な事実を今の時代、後世へ伝えたいという思いから旧手宮線を利用した「トロッコ」の運行を始めました。
廃線となっている「旧手宮線」の中央通りから 道道小樽港稲穂線までを利用し レールチャリ(自転車)と軌道自転車(トロッコ)を運行させます。主催はNPO法人 北海道鉄道文化保存会です。』現在は小樽市によって鉄道跡地の整備が行われ、当時使っていた線路や踏切、遮断機を残し、約1.6kmの散策路として生まれ変わりました。

2018年には北海道遺産「小樽の鉄道遺産」にも選定。毎年行われるお祭りのイベント会場としても親しまれています。北海道鉄道の発祥の地である小樽市総合博物館まで散策路が続いているので、鉄道の歴史に思いを馳せながら歩いてみてはいかがでしょうか。
手宮公園は市の北部地区の高台にあり、面積19.7haの園内には、約230本のクリ林があり自然林としては北限といわれています。春には桜やツツジの花見、秋にはクリ拾いなど、散策やハイキングの場として市民に親しまれています。公園内には手宮緑化植物園があります。

北海道小樽市手宮2丁目5


道南トロッコ鉄道
1913年~旧国鉄函館本線五稜郭駅-木古内駅-江差駅79.9km、JR江差線江差駅-木古内駅2014年廃止、木古内駅-五稜郭駅2016年廃止。

平成26年5月11日に廃止となった旧JR江差線の廃線跡を利用した軌道自転車運転体験施設「道南トロッコ鉄道」は乗車券の購入も旧JR渡島鶴岡駅の駅舎を活用しており、全国的にも珍しいお寺の境内を横切るスポットのほか田舎風景を眺めながら走るため、木古内町の自然を感じながら楽しむことができます。
行きは電動走行し、帰りは備え付けのペダルを回しながら走行するため、お子様から大人まで楽しむことができるスポットとなっております。

乗り場は木古内町郷土資料館(いかりん館)近く、旧江差線・渡島鶴岡駅の跡地。当時、駅の待合室だった建物が、トロッコ乗車の切符売り場に生まれ変わりました。切符は硬い厚紙で作られた乗車券(硬券)で、昔ながらの改札鋏を入れてもらって乗車します。トロッコは、行きは、スタッフが運転する「動力付軌道自転車」がアシストし、3両編成で乗り場から山側の「キーコの郷」駅まで進みます。そして、帰りは、動力付きアシストの「急行便」1両と、乗り手自身で自転車のようにこいで動かす「快速便(足漕ぎ軌道自転車)」3両とに分かれて、乗り場まで戻ります。

ご乗車の方は、鶴岡公園駅きっぷ売場で往復乗車券をお買い求め下さい。

北海道上磯郡木古内町字本町218番地